正信偈唱和
歎異抄講義(上)拝読及び僧侶法話
歎異抄講義(上)・本文
商いをする人、田畑を作る人、海で漁をする人、山で猟をする人、こういう人たちはどうかということです。海で漁をするということは、魚を捕るということです。魚だって生きているものです。生きものを捕る、そして殺す。家族を養うために、漁をして魚を捕ってくる。そうすると、それは生きものを殺す仕事をしているのだから、殺生をしていることになる。生きものを殺すことは悪いことだとすると、海の漁師さん、山の猟師さん、みんな悪いことをしているのですから、みんな地獄行きになります。では、誰が善い報いを得られるのかというと、人を使って自分は何も手を汚さないものだけが、比較的悪いことをしていないということになる。そうすると、貴族だけが良いということになってしまう。そういうところに親鸞聖人は注意をされたのです。
(罪悪も業報を感ずることあたわず 196頁10行目~196頁16行目)