曽我量深先生の言葉
このごろはよく”人づくり”ということが大切だ、と。教育の人づくりと。先生が人をつくるのだ、と。先生が自分自身を作らなければならぬ。先生自身が立派な先生二なるならば、子供がみんな先生と同じような立派な人間になる。
自分を棚に上げておいて、「お前ら立派な人間になれ」そ言ったって何にもならぬ。その結果、今日のような争乱にを起こす状態になる。子供は反抗する、先生葉に何を言ってるんだ、と。先生はただ知識の材料を教えるだけでありましょう。先生自身が人間にならなけりゃならぬ。
先生自身が人間になるならば子供たちがみな先生の後について立派な人間になる。それを「自信教人信」という。自信ということは自らを信ずる。先生が自分自身を信ずる。先生が自分自身を知らなければならぬ。
(『曽我量深先生講話集』第五巻・二六五-二六六頁)