正信偈唱和
曽我量深先生の言葉拝読及び僧侶法話
曽我量深先生の言葉
衆生と佛様との位がはっきりわかれてくるのは、お念佛によると思う。お念佛がないと、機と法とがわかれない。機と法との分限・分際というものがはっきりわかれ、そうして初めて本当に一体ということがわかってくる、わかれていないうちは一体か一体でないかわからんと思う。
つまり、佛様とわかれる、そうして佛様とわかれて佛を知る。親を知るのは、親から分かれて初めて知る。親のありがたさ親の尊さということを知って、初めて自分は親と同じ徳を成就する。親と同じ徳を成就することによって私どもは初めて浄土へ往生することができるのであろう。親と同じ徳を成就することが現生正定聚ということになる。
(『浄土の問題』 六九頁―七三頁)