正信偈唱和
曽我量深先生の言葉拝読及び僧侶法話
曽我量深先生の言葉
業には自己意識というものがあって――業には責任者というものがある。人間が生活してゆくと、そこに自覚、責任を持つ。そういうわけで、人間はこの生を終ってもしたことに責任があるものだから、生まれてきたというのは前生の業の責任を果たすために生まれてきた。業については必ず、「この業は私がしたのである」と、「だからこの業には私は責任を持つ」と、こういうことがある。業には主体性というものがあって――責任感という――人間の心の深いところに、きわめて尊い正直な心があって、それが自分のしたことについてはどんなことでも一切責任を持つ、勝手なことは思わん、私は全責任を負う。
(『親鸞との対話』五三頁-五五頁)