正信偈唱和
曽我量深先生の言葉拝読及び僧侶法話
曽我量深先生の言葉
誓願不思議とは何であるか。即ち光明名号というて、名号において見出され、再認識されたる所に光明であるので、名号のない所には、すなわちお念佛のない所には仏・凡の親子名乗りが出来ぬ。父を知らずに忽然「お前はわしの子だぞ」といったら、子どもを侮辱したことになる。私生子を生んで、わしはお前のお母さんだ、親といっても、親の資格はない、子といってもこの資格はない。
善人をなをもって往生をとぐ、いわんや悪人をや。
父に依って初めて母親というものが見出され、母親が母親たる資格は見出す、そこに初めて佛道が出来る。
信心とは何であるか、ほんとうに親子でありながら、私生子を生んで親子名乗りの出来なかったものが、南無阿弥陀佛に依って、初めて名乗りが出来るということである。それを信心という。