正信偈唱和
歎異抄講義(上)拝読及び僧侶法話
歎異抄講義(上)・本文
あるいは正直ということがあります。正直者の話は、たくさんあります。「舌切り雀」には、正直じいさんが、「お土産をあげましょう。大きいつづらがいいですか、小さいつづらがいいですか」といわれて、「私は小さいのがいいです」と、小さいのをもらったら、その中には宝物がいっぱい入っていた。欲張りばあさんは「私は大きいほうをください」といって、大きいほうをもらって開けてみたら、汚いものや化け物が出てきた。
この話は、何をいっているかというと、正直と少欲知足ということを教えています。少欲知足というのは、欲張らない、足るを知るということが大変よいことなのだよということです。「私は小さいほうがいいです」というのが少欲知足です。「舌切り雀」のおじいさんは、少足知足で宝物をいっぱい手に入れました。欲張らないということが善いことです。それだから幸せになりました。
(諸善もおよふことなきゆえに 201頁5行目~201頁12行目)