正信偈唱和
曽我量深先生抄拝読及び僧侶法話
曽我量深先生の言葉本文
これは釈迦以前にあるところの佛法である。これは人間として必ずそれがなければならぬところのみのりというものであります。で、真実信心の人にのみ聞えて、邪見驕慢の人には聞えないものであります。経典に法蔵菩薩、過去久遠無量の佛さまというようなことが記されてあるところから、釈迦以前のたくさんの佛さまがおいでになったにちがいない。けれどもそういう佛さまはわれわれの眼に見えな佛さまであるし、また、そういう説法はわれわれに聞こえない説法である。けれども、釈尊の説法によって釈尊というお方がお徳をもっておられるので、そういう佛さまが皆現れてくる。過去の佛・現在の佛・未来の佛、そういう無量無数の佛さまの説法が、いわゆる大乗仏教というべきものであります。それを歴史以前の佛教、釈迦以前の佛教というてよい。