正信偈唱和
歎異抄講義(上)拝読及び僧侶法話
歎異抄講義(上)・本文
『浄土論註』には、続いて、
かくのごとき等の入不二門は無碍の相なり。
(「行巻」真宗聖典一九四頁)
と説かれます。無碍ということは、二つが無いということ、つまり不二ということです。入不二の法門とは、二つでないという道理に入るということです。
入不二の法門とは、相対的ではない、マルバツ式ではないということです。マルバツ式で物事を分け隔てることを、分別といいます。マルバツ式でないということを、どのように考えたらよいのかといいますと、たとえば、良い悪いという話ではないのだということです。良い悪いで判断することは、マルバツ式で判断することです。それは分別です。良いことが悪くなり、悪いことが良くなることもあるということです。分別ではないというのが、無碍の相なのだということです。
(無碍の一道なり 176頁17行目~177頁8行目)