正信偈唱和
曽我先生実語抄拝読及び僧侶法話
曽我量深先生の言葉本文
何も指導者が、みんな指導者であるというわけではありません。指導者なんていうものは、千人万人に一人あれば結構なんです。だから、親鸞といわれ、法然といわれるそういう人は、長い時代に一人ぐらいしか出て来ぬのです。そんな大指導者は特別なんでしょう。けども、まあ今の時代に千人に一人ぐらいは時代に流されない、そういう人がおるんでしょう。時代がどう流れて行っても、それをせき止めて、生きてゆく力をもつ、そういう人が指導者で、宗教者とはそういうのが宗教者でありましょう、こう思うのであります。
(『真宗』昭和四三年 三月号)