正信偈唱和
歎異抄
歎異抄講義(上)・本文
「わがはからいにて行ずるにあらざれば、非行という」とあります。わがはからいにて行ずるのではない。私が「さあ念仏しなさい」という気持ちを起こしてお念仏もうすのではないのだといわれる。これは、お念仏が私よりも大きいということです。私の口から出るお念仏ですが、私より大きい。私が思うより先にある、私の思いに先立ってはたらいているお念仏だということです。『歎異抄』第六条に、「弥陀の御もよおしにあずかって、念仏もうそうろうひとを」という言葉があります。阿弥陀仏の御もよおしにあずかってもうすのがお念仏だということです。
(わがはからいにて行ずるにあらざれば 216頁9行目~216頁15行目)