正信偈唱和
歎異抄
歎異抄講義(上)・本文
呼吸のことを考えてみましょう。生まれたときに肺が開いて息を吸う。そこから、吐いて吸って、吐いて吸ってを繰り返す。最後は、その息が止まれば、それが終わりということになる。この呼吸というのは、誰が教えたのか。私がはからってするのは、私が息をしているということに気がつこうと気がつくまいと、息をしているというのが本当の息です。誰の教わったわけでもない。それは自分で早くしたり遅くしたりはできるけれども、息を吸う、この吸った息が血液により体中に回って、酸素が入り、二酸化炭素を出す。こういうしくみは誰が作ったのか。誰もつくったわけではない。誰がはからって、機械のようにして作ったかというと、そうではない。
(わがはからいにて行ずるにあらざれば 216頁16行目~217頁6行目)