正信偈唱和
歎異抄講義(上)拝読及び僧侶法話
歎異抄講義(上)・本文
続いて、「極速円満す、真如一実の功徳法海なり」とあります。「極速」というのは、きわめて速いということです。「円満す」というのは、欠けることなく完璧に満ち足りている。何が満ち足りているかというと、真如一実の功徳が満ち満ちる。誰に満ち満ちるか。お念仏するその人に真如一実の大宝海が満ち満ちる。では、真如一実は何でしょうかというと、真如も一実も真の涅槃のことです。功徳大宝海というのは、真のさとりの優れたはたらき、それが功徳です。それは宝の海であるというので真如一実の功徳大宝海なりといわれています。その、功徳大宝海が満ち満ちる。それがこの称名念仏です。「諸善もおよぶことなきゆえに」というのを詳しくいうと、こういうふうに親鸞聖人がお念仏の徳ということを言われているところが基になるわけです。
(真如一実の功徳宝海 203頁5行目~203頁11行目)