正信偈唱和
曽我先生実語抄拝読及び僧侶法話
曽我量深先生の言葉本文
われわれはお念佛によって、自分が相対有限のものであり、愚かなものだということを本当に聞くことができる。しずかに聞くことができる。自分の分限ということを知らせてもらえる。自分の分限分際を知らせてもらったことを正定聚という。われわれは『大無量寿経』の教えによって、分限を知らしてもらった。『法華経』は何を教えるか。『般若心経』は何を教えるか。それぞれ教えがあるにちがいない。『大無量寿経』はわれらに分限ということを教えてくれる。阿弥陀の本願によって、われらに相対の分限があることを教えてもらった。本願念佛の道とは、現在与えられた分限に安んずることである。だからいかなる環境を与えられても、不平もなければ、不満もないし、また不安もない。われらの環境というものはすべて如来の与えてもうたものである。
(118頁5行目~)