正信偈唱和
曽我先生実語抄拝読及び僧侶法話
曽我量深先生の言葉本文
南無阿弥陀佛が佛徳讃嘆であるということは、お念佛は佛様の方に帰ってゆく。南無阿弥陀佛は佛恩である。佛様の御恩である。佛様の御恩であるということは、南無阿弥陀佛がみな佛様に帰ってゆく。帰ってゆくということは、いわゆる佛宝僧の三宝、三宝を興隆する。三宝興隆する。三宝興隆のはたらきをする。だから一文不知のわれわれのような者でもお念佛を称える。如来の本願を信じ、念佛を称える。するとそのお念佛が佛法を興隆し、仏法が世界のすみずみまで広まって下さるはたらきをする。そういうものであるということを、よくわかって来なければならぬ。こういうわけであります。
(『真人』第八三号 「法然と親鸞」)