正信偈唱和
歎異抄を読む―歎異抄講義3月4日金曜日
歎異抄・前序
竊かに愚案を回らしてほぼ古今を勘ふるに、先師の口伝の真信に異なることを歎き、後学相続の疑惑有ることを思ふに、幸ひに有縁の知識によらずんば、いかでか易行の一門に入る
ことを得んや。まつたく自見の覚悟をもって他力の宗旨を乱ることなかれ。よって故親鸞聖人の御物語の趣、耳の底に留むるところいささかこれをしるす。ひとへに同心行者の不審を散ぜんがためなりと云々。
本日の歎異抄・前序 講義文
「よって、故親鸞聖人御物語の趣、耳の底に留まるところ、いささかこれをしるす」と続きます。「御物語」とは、「お話くださったこと」という意味です。お話ししてくださったことの中でも、耳の底に留まるところをいささか記します。「耳の底に留まる」ということは、心の奥底に刻まれて忘れられない言葉ということです。心に沁みて忘れられないことです。「耳の底に留まるところ、いささかこれをしるす」のは、「ひとえに同心行者の不審を散ぜんがため」です。「不審」とは、疑問、疑いということです。『歎異抄』を書くのは、ただただ心を同じくする修行者の疑惑を解消しようとするためでありました。