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8月26日(土)毎朝のお経と法話の会

歎異抄


歎異抄・第九条

一 「念仏もうしそうらえども、踊躍歓喜のこ

ころおろそかにそうろうこと、またいそぎ浄土へまいりたきこころのそうらわぬ

は、いかにとそうろうべきことにてそうろうやらん」と、もうしいれてそうらい

しかば、「親鸞もこの不審ありつるに、唯円房おなじこころにてありけり。よく

よく案じみれば、天におどり地におどるほどによろこぶべきことを、よろこばぬ

にて、いよいよ往生は一定とおもいたまうべきなり。よろこぶべきこころをおさ

えて、よろこばせざるは、煩悩の所為なり。しかるに仏かねてしろしめして、煩

悩具足の凡夫とおおせられたることなれば、他力の悲願は、かくのごときのわれ

らがためなりけりとしられて、いよいよたのもしくおぼゆるなり。また浄土へい

そぎまいりたきこころのなくて、いささか所労のこともあれば、死なんずるやら

んとこころぼそくおぼゆることも、煩悩の所為なり。久遠劫よりいままで流転せ

る苦悩の旧里はすてがたく、いまだうまれざる安養の浄土はこいしからずそうろ

うこと、まことに、よくよく煩悩の興盛にそうろうにこそ。なごりおしくおもえ

ども、娑婆の縁つきて、ちからなくしておわるときに、かの土へはまいるべきな

り。いそぎまいりたきこころなきものを、ことにあわれみたまうなり。これにつ

けてこそ、いよいよ大悲大願はたのもしく、往生は決定と存じそうらえ。踊躍歓

喜のこころもあり、いそぎ浄土へもまいりたくそうらわんには、煩悩のなきやら

んと、あやしくそうらいなまし」と云々

本日の歎異抄・第九条 講義文
「他力の悲願は、かくのごときのわれらがためなりけり」の「われら」とは、決して善い私たちというのではありません。まったく反対です。喜ぶべきことを喜べない、念仏しているのに生あくび、お浄土の話は聞いても、浄土に往きたくない「われら」なのです。やっぱりこの世がいいなあ、この世にはいろいろな楽しいことがある。つらいこともあるけれども、楽しいこともある。「前向きでなければいけない」とよくいわれますが、何に前向きでなければならないのかということを、きちんと見てみなければなりません。一人の成功者がいるために、何十人も何百人も失敗した人が出てくるという世の中はおかしいのではないか。どうなのでしょう、どちらが本当の世の中なのでしょうか。こういうことを問い返す大事な視点が、この『歎異抄』の中にあると思います。

(たのもしく感じる 249頁1行目~249頁7行目)

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