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Home トップページ  >  今月の法語  >  すでにこの道あり 竹下 哲

2006年10月
すでにこの道あり

竹下 哲

 今月の法語のサブテーマは、「すでにこの道あり」です。すでにこの道あり、出口があるのです。この道の方向以外には真実の幸福はないのですよ、ということを、親鸞聖人が七百年以上前の昔に、私たちに訴えてくださっていたのです。
 それでは、親鸞聖人の教えとは、その出口とは、一体何であろう。それは、大いなるいのちに目覚める”ということと言って良いのではと思うのです。大いなるいのちに目覚める、その道以外に真実の幸福の道はないのだぞ、と私は思うのです。
 私は人間というものの性質は大いなるいのちというものが分母だと思います。そして分子が自我の思い、この私の思いだと思うのです。私たちは、いつも大いなるいのちにすっぽりと包まれて、生きております。しかし、その分母である大いなるいのちを忘れて、分子である自我の思いに引きずられて、いつも右往左往しております。一言でいってしまうと、自分本位の思いです。いつもソロバン勘定をする思いです。いつも他人と比較して自分が良かったら優越感にふけり、「どんなもんだ」と思い、他人を馬鹿にし、「駄目じゃないか」と言う。
 そのような相対比較の世界、絶えず競争している世界、それが自我の思いなのではないでしょうか。そしていつも自分(自我)の観点から人を冷たく裁いていきます。あの人がどうだ、この人がどうだ、と自己の思いつきで裁きます。
 例えば江戸時代の川柳に『となりに蔵たちゃ、こっちは腹立つ』とあります。隣の家が一生懸命働いてお金を儲けて蔵を建てた。こっちは建てるだけのお金がないから腹を立てる。一生懸命汗を流して儲かって、そして蔵を建てることができたのなら、「おめでとうございます。よかったですね。」と言えることが出来れば良いのであろうけど、そうではないのですね。口では言うことができるかもしれませんが、腹の中では腹を立てている。自我の思いというものが本当に強い存在なのです。もしも、自身が反対に人から言われたなら、どう思いますでしょうか?
嬉しく思いますでしょうか、ありがとうと思いますでしょうか?嫌だな、と思うのではないでしょうか。私たちは自己中心の心を捨てきれない凡夫、そして煩悩と一緒に生きている愚者なのです。念仏の教えに出遇い本当の自分を知らされる時。必ず教えを求める者には阿弥陀様が、一人ずつ答えを用意され、約束されているのです。
船橋昭和浄苑 黒澤 浄光

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