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2025年08月
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迷ったときはね「どっちが正しいか」なんて頭で考えちゃダメ。 「どっちが楽しいか」で決めなさい  漫画『宇宙兄弟』

迷ったときはね「どっちが正しいか」なんて頭で考えちゃダメ。
「どっちが楽しいか」で決めなさい

この言葉は、私が二十代の頃に出遇った漫画『宇宙兄弟』の言葉です。
どのような漫画かと言えば、兄・南波六太(なんばむった)と弟・南波日々人(なんばひびと)という兄弟が、宇宙飛行士を夢見る場面から始まります。
二人が大人になった時に、弟の日々人は夢を叶えて宇宙飛行士となり、日本人初の月面長期滞在任務を担うという、華々しい活躍の場をもつのです。
一方兄・六太はというと、なんと宇宙飛行士になるという夢を諦めて、会社勤めをするのですが、その会社をクビになり無職という失意のど真ん中にいる状況でした。そんな兄のもとに、弟からJAXA(Japan Aerospace Exploration Agency=宇宙航空研究開発機構)が、日本人宇宙飛行士を募集しているという報が届きます。
この報が届いた時に、六太は喜んで応募するのかと思えば、応募を迷うのです。
そこには「一度捨てた夢だ」と自責の念もあります。また、三十一歳という年齢では、応募しても「どうせ採用されない」と、自分で自分を卑下してしまい、諦めようとする心もあります。しかし、諦めかけていながらも、実は胸の底で燻っている「宇宙飛行士に成る」という自身の夢が、自分自身に問いかけてくるのです。
六太は「一度捨てた夢」「現実の問題」の現状の自分と、自身の「夢」の間で迷います。そこで、幼少の時からお世話になっていた天文学者のシャロン博士に会いに行くのです。
今回の「ともしび掲示板」の法語は、このシャロン博士が悩んでいる南波六太に向けて語りかけた言葉です。
この言葉を深く受け止めた南波六太は、今一度、困難はあるけども宇宙飛行士を目指す人生を歩む決意をするのでした。
このように、迷う主人公を正しいほうへと導く姿を仏教ではなんと呼ぶのかと思えば、「善知識」(ぜんちしき)と呼ぶのではないかと、思います。
善知識とはなにか。

真の善知識というは諸仏・菩薩なり。別していうときは、われに法をあたえたまえるひとなり…(中略)…たとえば船師の、よくひとをわたすがごとし。かるがゆえに大船師となづく。もろもろの仏・菩薩もまたまたかくのごとし。もろもろの衆生をして生死の大海を度す。この義をもってのゆえに善知識となづく
『浄土真要鈔』
(真宗聖典第二版八七六頁)

ここから、善知識とは、法を与えて下さる仏・菩薩のはたらきや、法を伝えて下さる人であることが説かれます。
また善知識は、生死という迷い海を、仏法の船に載せて悟り岸へ導いて下さるのです。よって、偉大な船師と喩えられるのです。
さて、迷いとは、自らのはからいによって、自らの歩む道が分からなくなっている姿です。この迷う私に、生きる道を教えて下さるのが善知識です。ですから、改めて善知識との出遇いの大切さがわかるのです。

森林公園支坊 目﨑明弘 (釈明弘)

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